先日Spotifyからおすすめされた80年代1ポップス特集みたいなプレイリストに「水の星に愛をこめて」が入っていたので、急にZガンダムのことを思い出した。
特に世代ではないのだが、「機動戦士Zガンダム」は大好きな作品だ。中学時代東京MXで再放送されていたZガンダムが自分にとってははじめて触れたガンダム作品だったし、PS2の「エゥーゴVSティターンズ」2でも遊びまくった。Zガンダムに出会っていなかったら自分のメカ趣味は無かっただろうし、「ファイブスター物語」3を買い集めるなんてこともしてないだろう。メカの格好よさとセンセーショナルな展開は中学生の自分にはかなり魅力的に映ったことをよく覚えている。
そんなZガンダムだが、放送当時の1985年はおろか、実は自分がネットに触れはじめた00年代前半でも大半のオタクの中では駄作という扱いだった。メカデザインは一貫性がなく支離滅裂、作画は動かない、ストーリーは無駄に複雑、ラストは投げっぱなしと散々な言われようをされていたのをこれまたよく覚えている。まぁこれについては自分も薄々勘付いていて、他のガンダムと見比べるにつれて、確かにZの出来はいまいちかも…とは思っていた。
しかし2005年、Zガンダムは世間的に突如脚光を浴びることになる。「新訳3部作」4としての劇場版が発表されたのだ。当時ガンダムSEEDを叩き疲れていたオタクにはそれなりに歓迎ムードで迎えられており、バンダイもそれに応える形でアッシマー5やマラサイなどの地味MSを次々にプラモで展開した。ただまぁ映画自体がすごく出来が良かったかというとそうでもなく、俺も1作目はワクワクしながら観に行ったのだが、3部作の後半になるにつれだんだんと52話を3本の映画にまとめた弊害みたいなのが出てきて、最後の方は結構惰性で観に行っていた。
そんなこんなで令和になり、今ではZガンダムはどんな扱いを受けているかという話だが、割と「不朽の名作」として扱われており、これには世代ではない俺も結構ビビっている。これはガンダムUCで宇宙世紀がプッシュされまくっていたことにも起因すると思うが、やはり金字塔としての「初代」と「逆襲のシャア」の間に存在する明確な正史として神格化せざるを得ないような雰囲気が漂っている感じは否めない。初めに言ったように自分はZガンダムが大好きなのだが、それは結構ダメダメな部分も含めてだったりするので、手放しに高評価されると「もっと悪い部分も含めた上で褒めてくれ!」と思ったりもする。
めんどくさい奴だな〜6。